口腔顎顔面矯正学の田中教授が大学間交流協定を締結しているガジャマダ大学歯学部(インドネシア)から招聘状をいただき、歯科研修プログラムの一環として顎関節症治療のハンズオンセミナーを実施しました。顎関節症は主に生活習慣に関連して発症する、治療困難な疾患であり、インドネシアにおいても多くの方が顎関節や咀嚼筋の痛み、開口障害などを主訴に病院を受診しています。今回、本ハンズオンセミナーには同大学補綴科、矯正歯科の教員ならびに研修生を中心とする50名の歯科医師が参加されました。同大学矯正歯科主任のCendrawasih先生の発案で、実際に顎関節症を呈する患者にお越しいただき、公開診療を実施し、開口障害の改善を目的とした徒手的整復術1 を示すことができました。さらに、翌日の同大学同窓会主催のシンポジウム(ORTHOFOLIO2025)においては「顎関節症治療において必要な基礎知識」と題する講演を行いました。今後もインドネシアにおける顎関節症治療に関する教育研修活動を継続するとともに、大学間交流と国際貢献に微力ながら貢献してゆきたいと思います。
1徒手的整復術:骨折や脱臼などの際に、手術をせずに、医師が手を使って患部の骨や関節を正しい位置に戻す整復方法
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